南大隅町の基幹産業はやはり農業。
大通りから一つ筋に入ると、田畑の景色が広がっている。
ひとえに農業といっても色んな景色がある。
山手の田畑、海沿いの田畑、町中の田畑。
今回紹介する内村家は町の中。
国道から少し入った田畑の中にひょっこり構える、
その名の通り「田んぼの中の一軒家」だ。
「あらー!!よく来たね。ほら、今カーネーションを植えてるの」
出迎えてくださったのは、お母さんの良子さん。
「最近ね、アボカドもはじめたのよ」、と足を運ぶたび変化している畑。
内村家の主な農業は花卉だ。
しかし、花にとどまらず野菜から果樹まで色々なものを植え、世話している。
「果樹はね、孫や子どもたちのため。観光農園みたいにしたいの。楽しいでしょ」
農地にある三角屋根の立派なハウス。
かつては、花卉を専門に扱っていたが、今では色んな作物がのびのび育つ。
「ほら、これパパイヤ。パパイヤ酵素が身体にいいと聞いてね。
お肉と炒めると、お肉がやわらかくなるのよ」
よいしょ、とハシゴをつかって収穫してくださったのは、旦那さんの敬樹さん。
「そこのトマトも食べてみんか」、すっかり収穫体験だ。
農大生にはじまり修学旅行生など、
約20年にわたり民泊を受け入れてきた内村家。
中でも修学旅行の民泊は、
中高生といった多感な時期の子どもたちを受け入れる。
その中には、農業に興味がない子や、やんちゃな子、学校に馴染めていない子もいる。
「みんないい子たちよ、元気で面白い」と話す敬樹さんと良子さん。
陽気なおしゃべりと、わははと豪快に笑う明るい笑顔。
お二人につられて、私まで笑顔になってしまう。
そんなおふたりのお人柄が、
ここに来た子どもたちの心もほぐしてしまうんだろうなあ。
「そうそう、あなたもフラワーアレンジメント教室に来ない?」
良子さんは、お花を育てるだけでなく、
生け花やブーケ作り、舞台の飾りつけまでも行う。
生けられたお花の美しいこと。
教室に通う生徒さんは、近隣に住むお母さんがた。
長い方は10年以上通っていて、
今ではちょっとしたプレゼントやブーケ作りもできるようになったという。
「長く続けていれば、ちゃんと自分のものになるのよ」
栽培から販売まで一から学び習得してきた良子さんの言葉は力強く、
なんだか勇気をもらったのでした。
笑顔いっぱいの内村家。
敬樹さんと良子さんに会いに、ぜひゆっくりとおいでください!
◆◆ 農家民宿 田んぼの中の一軒家 ◆◆
不定休です。2週間前までに要予約にてお願いいたします。
まずは事務局までお問い合わせください。
ご予約確定の連絡後、宿泊が可能となります。
連絡先:kazetotsuchi@gmail.com
担当:有木まで
●定員4名、同じ屋内にホスト家族が宿泊します。
●民泊施設であるため、アメニティがございません。
ご持参いただきますようよろしくお願いいたします。
●体験民泊にて入浴はできません。
宿泊事前に最寄りの温泉を利用し入浴を済ませておいでください。
※ねじめ温泉・ネッピー館がございます。